努力逆転の法則

2018年6月03日(日)能力開発 

「がんばれ」を言い続けたり、「根性が足りない」と叱咤し続けたり、「自分は〇〇がダメだ」と思い続けること、思わせること、よくやっていませんか?能力開発には逆効果になりかねない、ということを、ご紹介します。

 

努力逆転の法則

昔吃音に悩む人が、インドのカリアッパ師についてヨガを修めて心身統一会を始めた中村天風師に相談したところ、「君はどもるまい、どもるまいとするからどもるのだ。だから最初から『私は少々どもります。お聞き苦しい点はお許しください』と言ってみろ」とアドバイスを受け、それを素直に実行したところ、永年煩わされていた吃音もうそのように治ってしまったというエピソードが残っています。

 

赤面、対人恐怖症、過剰緊張等、これらはすべて他人を意識することから始まります。そしてそれらの症状を抑えようとすればするほど、もっと状態は悪くなることが多いのです。

 

いわゆる「努力逆転の法則」が働いてしまうのです。これはエミール・クーエが提唱した法則で、想像力と意志力が衝突した際には必ず想像力が勝つ、というものです。    

 

天風師の話のように、自分の弱点をさらけ出してしまい、自分で勝手に作っている他人の視点からの束縛を解くことによって、本来自分が持っている能力を発揮できます。

(ただし、残念ながら世の中、悪人もたくさんいますから、自分の弱点をさらけ出すと言うのも、時と場合によって気をつけてやらないと、その弱点を悪用する輩も出てくることもあるでしょう。)      

 

何のために私達は学んだり教育を受けたりするかと言うと、まず知識や技術を蓄えると同時に、教養を深めて自分の力を自由に発揮して自分の人生を築き自己を実現し他の実現を助けるためといえましょう。

ところがそれがスムーズに発揮できないのはなぜか?緊張やあがるという自分の心の壁によって、本来持てる自分の力を押し殺してしまうからです。

 

常に他人の目を気にし、視線を気にしながら生きていると、常に緊張しっぱなしです。往々にして人の視点のために、偽りの生き方を自分に強いて自分の本来もっている能力を出せなくしてしまうのです。    

 

しかしこれでは、天が与えてくれた自分の命が喜ぶはずがありません。自分の命が喜ぶ生き方をした時、初めて私達は自分の本来もてる能力を十分に発揮することが出来ます。そのためには多くの失敗体験を積むことも必要でしょう。そして人前で恥をさらすこともたくさん出てくることでしょう。また、非難、中傷も正しく生きようとすればするほど生きているうちには多く受けることでしょう。それはつらいことですが、そうして頑張って自分の道を歩もうと努めているうちに次第に裸の自分と言うものが出てきて、他人の視点からできた呪縛から解かれて本来の自分のもっている可能性を成就して行くことができるようになってくるのです。

 

社会学者阿部謹也が提唱したように、世間の目が強力な日本では、「努力逆転の法則」に陥りやすい日本人が多くいます。スポーツでも、ビジネスでも、ここぞの時に精神的に負けてしまう、参ってしまう人が多くいますね。彼らは能力がないのではなく、考え方に縛られ、普段の力がのびのび出せなくなっているのです。

 

自分の力をいかにのびのび発揮できるようにするか、子どもたちの力をいかに伸ばしてあげられるか。ここぞの勝負に弱いと思う方、どうしてこの子は弱いのだろうと思う保護者や先生方は、自分の考え方が「努力逆転の法則」をもたらしていないか、立ち止まって考えてみてください。

 

読後チェック

①努力逆転の法則は誰が提唱しましたか?

②努力逆転の法則がはたらくと、どのようなことが起こりますか?自分自身の過去の経験に即して答えてください。

③自分が本来持っている力を十分に発揮するためには、どんな経験が必要ですか?  



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