バカロレア2018哲学問題

2018年08月20日(火)一般教養 

2018年6月に開催されたフランスのバカロレア試験。

バカロレアとは、フランス教育省が発行する中等教育レベル認証の国家資格の試験です。つまり、高校卒業の資格です。同時に、グランゼコールという一部の大学を除いて、フランスの大学は大学入試がないため、このバカロレアの資格が実質的な大学入試の試験ともなります。

この試験科目に、フランスでは哲学の試験があります。理系・文系とわず、すべての学生が臨まなければならない科目であり、論文形式です。

今回のルシディチュードでは今年出題されたバカロレアの哲学問題の一部をやってみましょう。

平均としては高校三年生レベルですが、バカロレアの入試に年齢制限はないため、毎年小学生からお年寄りまで受験する人がいますので、老若男女チャレンジしてみてください。

哲学の国であり、ディスカッションの国であるフランスの人々が何を学び、どのような能力が求められているのか、それがわかるかと思います。

 

バカロレア2018哲学問題|一般教養|ルシディチュード-灯台教養学部

 


哲学問題
  問題           

次の1~6の中から一つを選び、あなたの意見を述べてください。


  • 1. 文化は我々をより人間的にするか?
  • La culture nous rend-elle plus humains ?
  • 2. 真実を放棄することはできるか?
  • Peut-on renoncer à la vérité ?
  • 3. 欲望は人間の不完全さの現れであるか?
  • Le désir est-il la marque de notre imperfection ?
  • 4. 何かを不当だと感じることは、何が正当なのかを知るために必要であるか?
  • Éprouver l’injustice, est-ce nécessaire pour savoir ce qui est juste ?
  • 5. すべての真理は決定的なのか?
  • Toute vérité est-elle définitive ?
  • 6. 芸術に無関心であることは可能か?
  • Peut-on être insensible à l’art ?
  •  

    今年出題された哲学問題から抜粋しているため、本来なら3題中1つを選べばいいのですが、今回は理系・文系の問題混ぜてあります。また、この他、ショーペンハウアーの『意志と表象としての世界』やミルの『論理学体系』の抜粋テキストの解説も選択可能でしたが、今回は割愛します。

     

    これらの問題の答えに、一つの正解はありません。ですから何が正しいのかをここで解答として書くのは非常に難しいので、もしみなさんの中でチャレンジしてみたので添削してほしいという人がいたら、ルシディチュードのコンタクトメールから送信ください。

     

    また、一つの重要なヒントとして、フランス元教育担当大臣であり哲学者のLuc Ferry リュック・フェリーのアドバイスをここにのせておきます。

    「良い論文を書こうと思ったら、3つの要素が大事だ。まず、導入部分で自分がテーマをよく理解したということを示すこと。次に、自分が論じる大きな問題を引き出す。そのとき、そのテーマについて必ずしも自分の立場とは異なる立場について議論する能力があることを示すこと。最後に、テーマについての個人的な意見を述べなさい。」

    リュック・フェリーの言うような流れで解答を書こうとするならば、自分の頭の中に様々な文献の内容や、主張の異なる立場の人々の意見、その流派、引用を頭に入れておかなければなりませんね。

     

    みなさんもこのアドバイスを参考に、ぜひトライしてみてくださいね!

    この能力を養えば、きっと外国人とのディスカッションや日本での様々な論文形式の試験で役に立つでしょう。



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