松下幸之助の一枚の写真

2018年06月07日(木)一般教養 

現代日本の代表的立志伝中の人・松下幸之助が、「松下では人をつくっております、ついでに電気製品も作っております」といっていたという話は有名です。

ルシディチュード―灯台教養学部の一般教養

 

その松下さんが生涯の宝物として小さな一枚の写真を大切にしていたという話をご存知でしょうか?  

 

松下幸之助の写真物語

それは、品のいい美形の婦人と、朴訥な面持ちの少年の写真です。その少年は、父の挫折から小学校さえ卒業しないままに奉公に出た10歳の松下幸之助でした。そして、一緒にうつる婦人はその奉公先のおかみさんです。  

 

 幸之助の奉公先だった「五代自転車店」には四、五人の小僧が店員として奉公していました。

あるとき、主人が「写真屋さんを呼んで、お前達が働いているところを撮ってもらおうか」   と言いました。明治の末のことですから、写真を取ってもらうなど、めったにあることではありません。写真自体が、それこそ宝物同然でした。店員達は大いに喜びました。幸之助も言うまでもありません。和歌山の家にいる母親に一枚送ってやろうと楽しみにしていたのです。  

 

ところが、写真屋が来た日、あいにく幸之助は避けられない仕事で、その撮影に参加することが出来なかったのです。店に帰って写真撮影がすでに終わっていることを知った幸之助は、その悲しさと無念さから、ワット声を上げて泣き出してしまいました。  

 

その幸之助の姿を見た店のおかみさんが、   「幸之助、これから写真屋へ行こ」   と声をかけてくれたのです。そうして身支度をして、幸之助を連れてわざわざ写真屋に出向いて一緒に取ってくれたのが、その一枚の写真だということです。  

 

幸之助は、後に「大松下」といわれるようになってからも、その写真を「宝物」として大切にし、機会あるごとにそのおかみさんの話をしていたということです。   どうです? 

 

いい話ですね。この話を読むたびに、あの「人間主義」の松下さんも松下電器もこのおかみさんが作ったようなものだなとおもいます。どうして世間はもっともっとこのおかみさんの話をしないのかと不思議なくらいです。  

 

 こうした人間的なおかみさんがもっともっとふえたら世の中から不幸がどれだけ減ることでしょう?

 

こういういい話を聴いては自分の心を育てることも、自分の人間存在の幅と深みを養うために大切です。  


読後チェック

①松下幸之助が大切にしていた一枚の写真とは何ですか?

②人間存在の深みと幅を養うためにわたしたちにできることは何ですか?



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