確率と組み合わせ(レベル:中学)| 論理・組み合わせ・確率|ルシディチュード―灯台教養学部“すべての人の灯台としての教養を”

確率と組み合わせ

レベル:中学

こんにちはみなさん、数学担当のぎよろめです。お元気ですか?

 

受験と真理

私が中学の時だったと思いますがこんな問題が出ました。

  問題           

次のような数列がある。

1,4,9,16、・・・

この次に来る数字と10番目に来る数字を当てて書きなさい。


私はその当時中学の何年生でしたかねえ。 とにかくこれを見て、整数列の2乗が並んでいるのはすぐにわかったのですが、しかしもしかしたらこれは、

1,4,9,16,16,9,4,1,1,4,9,16、・・・・

あるいは、

1,4,9,16,1,4,9,16、・・・・

などという別の数列の一部かもしれないではないか? その区別はどうやって見つけるんだろう? と考え始めたらわからなくなってしまい、とうとう白紙で答案用紙を出したことを今でも覚えています。

 

皆さんはこうした疑問をどう考えますか? こうした疑問を呈する人がいたら、それはそれで正しいのです。

ですから、こういう問題で解答だけを入れるというのは甚だ問題があるのです。 とはいっても採点する先生がそう思わなければ、皆さんは落第してしまいますから、話のできる状況の時には自分の疑問をきちんと出すのは良いことですが、結果だけで判断されるときには、”出題者の意図を汲んで”回答するということも必要なのかもしれませんね。

数学の大天才ガロワは、出題者の意図を汲まず、真理を述べることに集中してしまったため、フランスのエリート学校である高等理工科学校の試験には2度も不合格になっています。 しかし、彼は数学史上で永遠に名をのこしています。

これはもう数学の問題というよりはコミュニケーションや心理学の問題なのかもしれません。

 

問題に戻りましょう。 一歩譲って、こうした数列はふつうの数式であらわされるものと考えるとした場合には、この数列を表す式は、 n×n のほかにどういうものがあるでしょうか?皆さん考えてみてください。

要するに普通の簡単な式 f() で、

f(1)=0、f(2)=0、f(3)=0、 f(4)=0、 f(m)=任意

に決められる数字 なる関数を見つければよいですね。 ですから、

f(n)=n×n

がそうした関数の一つの例になっているわけですね。

さてトレーニングと気晴らしに次の問題を宿題にしておきます。

 

鳩ノ巣の原理
  問題           

パーティに20人客が招待されました。会場には知り合いの客が何人もいて、あちらこちらであいさつや談笑をしています。主催者が紙を全員に配り、「自分の知り合いの客が会場に何人いるか?」を書いてもらいました。その後、主催者が全員分の紙を集めました。この集めた紙のうちに、同じ数字があることを証明してください。


ここで条件は、AさんがBさんを知っていれば、BさんもAさんを知っていると考えるものとします。 お客さんそれぞれが自分の紙一枚に知人の数を書きますから、全員の紙を集めれば、20個分の数字が集まります。 これらの数字のうちには必ず同じ数字があることを証明していきます。

これはディリクレの原理、あるいは鳩ノ巣の原理といわれている考え方を使うとわかりやすくなります。

つまり、 n個の引き出しの中に(n+1)個以上のものが入っていれば、2個以上のものが入っている引き出しが必ず存在する、 というものです。

 

当たり前といえば当たり前なのですが、こうしてはっきり考え方を述べておくとこれが結構役に立つのです。 たとえば人間の髪の毛の数は、15万だか20万だかといわれています。すると例えば東京都の人口は、1360万人くらいですから、この鳩ノ巣の原理で、同じ数の髪の毛を持っている人が必ず存在するということがわかるわけです。

さて、パーティの問題に戻りましょう。

ここではひと工夫しないとこの鳩ノ巣の原理が使えません。

 

自分自身は知っている人の数に入れませんから、紙に書かれる最大の整数は19です。 1から19までの19個の整数だから、鳩穴の原理が使えると思うと、そうはどっこい、だれも知らない人もいますから、ここでは現れる整数は1からではなく0から始まります。 したがって問題となる整数は、0から19までで20個ありますから、整数のかかれた紙の数も20枚で、そのままでは鳩ノ巣の原理が使えません。

どうするか?

こういう時には特殊な場合を別に扱ってみましょう。

 

誰も知らない人がいるとすると、残っている人もその人を知らないわけですから、最大人数を知っている人の場合もその知人の数は、18以下となります。 したがって、この場合には紙に書かれた整数は、0から18までとなり総計19個しかありません。 紙の数は20枚ですから、これで鳩ノ巣の原理が使えるようになりました。

後は、みんな誰かを知っている場合ですから、紙に書かれた整数は1から19までの19個です。 したがって、紙の数が20枚ですからこの場合にも鳩ノ巣の原理が使えます。

これでまずはめでたしめでたし、証明ができました。

鳩ノ巣の原理はいろんなところで使えますからみなさんも自分でいろいろと使ってみるとよいでしょう。

 



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