方程式と数

レベル:大学入試

皆さんお元気ですか。昨日は関東地方では低い位置で光っている素晴らしい月が見られましたね。

今日は、方程式の問題を扱ってみましょう。 こういう何でもない問題を実は深くつき進めてゆくと美しい理論があるのですよ。そういうものが、しばらく前に話題になった代数幾何学に発展してゆきます。素晴らしい分野ですが、それが楽しめるようになるには、少し予備知識が必要になりますから、おいおい紹介してゆきますね。

それでは問題をやってみましょう。

 

東京大学入試問題
  問題

a, b は実数で、二次方程式

(1) x2 + ax + b = 0

(2) ax2 +bx + 1 = 0

とが実根 λ を共通に持つという。

λ と a + b の値を求めよ。

また、(1)と(2)が実数でない根を共通に持つとき、a, b の値を求めよ。


 

【解説】

どうですか、皆さん、方針がたちましたか?

共通根があるのですから、(1)と(2)で x=λ と置いた時の連立方程式として解いてみろということですね。

力任せにやって、λを消去すると、

(ab – 1)2 + a(ab – 1 )(b – a2 ) + b ( b – a2 )2 =0

が出せますが、これから、a + b とλに関する条件を出すのは大変ですから、ほかの変数を消去してみましょう。

すると、(1)と(2)で一番消去しやすいのは b であることがすぐにわかりますね。

(1)より、

b= -aλ - λ2

を(2)に代入してみます。

すると、

a λ2 + (-aλ - λ2)λ +1 =0

これを整理すると、

1- λ3 =0

λは、 1あるいは (-1 ± i√3)/2

となります。

これで(1)と(2)が同時に解けましたね。

(1)は、λ=1、a+b = -1

(2)のほうは、複素根がλ2 + λ+1=0の根であることを使って(1)に代入すると、

b – 1 (a – 1)λ=0

が出てきます。いまa,b は実数であることに注意すれば

a=1, b=1

が出てきます。

 

次回は少し代数幾何学のお話をしましょうかねえ。



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