関数と数

レベル:大学入試

皆さんお元気ですか。受験を控えている人は、体に気を付けてくださいね。

今日は、関数とその評価ということをやってみましょう。

 

学習院大学入試問題
  問題

実数 a, b, c に対して、  -1 ≦ x≦ 1 の時に

-1 ≦ ax2 + bx + c ≦ 1

が成り立つならば、同じ x の範囲で 

-4 ≦ 2ax + b ≦ 4


が成り立つことを証明せよ。


 

【解説】

さてどうするか?  

x が -1 から +1 まで動くときに、この二次式の範囲が条件として決められていますから、a,b,c に対する条件がものすごくたくさんあるわけですよね。最もそれらは全部≦で等式ではありませんから、方程式を解くようには、a,b,c は決まりませんが、とにかく条件が出てきますから、やってみましょう。

-1 から 1までの間で変形したりして使いやすい値というと、-1、0、1 ですね。

早速使ってみましょう。すると次のようになります。

記述上簡単にするために、

f(x)=ax2 + bx + c と置きましょう。すると、

f(-1)=a – b + c

f(0) = c

f(1) = a + b + c

条件によってこれらの絶対値が 1 以下です。

記述を簡単にするために、

a – b + c = q

a + b + c =p

と置きましょう。a,b を p,q,c (これらの絶対値は上記ようぃ評価できています。) であらわしてみましょう。すると、

a=(p+q)/2 – c

b = (p – q)/2

が出てきます。

ここまで来れば、問題の一次式も評価できそうですね。やってみましょう。

2ax + b = (p + q -2c)x + (p – q )/2

ここで大雑把に、

|2ax+b|=|(p+q-2c)x|+|(p-q)/2|≦|p|+|q|+|2c|+||p/2|+|q/2|≦5

とすると少しおおざっぱすぎてうまくゆきませんね。

評価するべき式は一次式ですから、区間の両端で最大と最少を取りますから、x=-1 と x=1 の評価をしてみましょう。

x=1 と置いて、

2ax + b = (p+q-2c) + (p-q)/2 = 3/2 p + 1/2 q – 2c

ここで絶対値に関する三角不等式を使うと、

|2ax + b|=| (p+q-2c) + (p-q)/2|=|3/2 p +1/2q – 2c|≦|3/2 p|+|1/2q|+|2c|≦4

同じようにx=-1 の時もできますから、問題の一次式が絶対値 4以下であることがわかりますね。

 

コンピューターのなかった時代では(数学の歴史上の偉大な人物、ニュートンやラグランジュ等々のころはまさに紙と鉛筆の時代でした。)むつかしい関数を近似するのに多項式を使いました。いろんな形で補完して、なるべく正確に近似できる多項式を決めるのですね。

いまは工学ばかりでなく数学の世界でもコンピューターによる証明などということも言われています。

これから時代がどう変わってゆくかは神ならぬ私たちには予測できませんが、どうなんでしょう?

やっぱりいつまでたっても、数学の世界では紙と鉛筆が活躍するのではないでしょうか?



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