整数と式

レベル:大学入試

皆さんお元気ですか。毎日少しずつ冬に近づいてきた感じがしますね。

今日は整数の割り算の問題をやってみましょう。

整数論というのは、ガウスが「数論は数学の女王」と言っていたように、大変美しい分野ですから興味のある人はぜひいろいろ読んでみてください。

少し古いのですが、日本の数学が世界的になったそのもととなったといわれている高木貞治の本がいいでしょう。

  ぎょろめおススメ本

代数学講義 改訂新版


先ほどのガウスの「数論は数学の女王」ということや、純粋数学・応用数学といったことについてハーディーが『数学者の弁明』という随筆の中で何やら言うていますから、読んでみるとよいと思います。

こちらは残念ながら邦訳は出ていないようですが、全四巻のうち第一巻に出ています。Doverのプリントが手に入ります。

 

それでは今日の問題をアタックしてみましょう。

 

東京工業大学入試問題
  問題

整数 an = 19n + (-1)n-1 24n-3 (n=1,2,3・・・)のすべてを割り切る素数を求めよ。


 

【解説】

どうですか、皆さん?何か気づきましたか?

こういう問題は頭の中で抽象的に考えてみてもあんまりわかってきませんから、やってみることですね。紙と鉛筆をもって。

一つ二つ計算してみると、

a1 =21 =7 × 3

a2 =329=7  × 47

であることがわかります。

つまりもうここですべてを割り切る素数の候補は、7だけになってしまいました。

 

もしここで、全ての数列を割る素数が存在することを問題を考えて先生が保証してくれていれば、ここで解答は終わりになるのですが、念のために、皆さんも自分で、全てのan が 7で割れることを確かめておくべきですね。

やってみましょう。

 

さて少し復習ですが、皆さんは、

( x + y )n

の展開式を学びましたね。

整数と式(東京工業大学入試問題)|数学|ルシディチュード-灯台教養学部

ここで、

19={21 - (-2)}

16=14+2

に注意して与えられた式を変形します。

まず、

an = 19n + 2(-16)n-1

 に注意します。なぜだかわかりますか?

すると、

19={21 - (-2)}

16=14+2

を二項展開すると、最初の項は7で割り切れますから、2あるいはー2の冪だけが、7で割り切れないことがわかります。

するとうまいことにこの割り切れない項が、

(-2)n

(-2)n-1

となりますから、うまく相殺してくれます。

これで7がすべての

an = 19n + 2(-16)n-1

 を割り切ることが証明できました。

 

どうですか、皆さん。数論の面白さ、何となくわかってきそうですか?

 



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