整数と論理

レベル:大学入試

こんにちは、皆さん。お元気ですか?

今日はまた論理と整数ということを考えてみましょう。

 

神戸大学入試問題
  問題

1からnまでの自然数の和をSと置く。次の問いに答えよ。

(1)nを4で割った余りが0または3ならば、Sは偶数であることを示せ。

(2)Sが偶数ならば、nを4で割った余りは0または3であることを示せ。

(3)Sが4の倍数ならば、nを8で割った余りが0または7であることを示せ。


 

【解説】

1からnまでの和は次のようにあらわされますね。

S=n(n+1)/2

さて、順にやってゆきましょう。

nが4で割った時余りがおまたは3であるということは、素直に書くと、

n=4k、あるいは4k+3と書けるということですね。これをさっきのSの中へ代入してみましょう。

S=4k(4k+1)/2= 2k(4k+1)

S=(4k+3)(4k+3+1)/2=(4k+3)(2k+2)

どちらのSも2で割り切れる、つまり偶数であることがわかりますね。

 

(2)をやってみましょう。

(1)でnを割った余りが0または3の時は扱っていますから、余りが1と2の場合にSがどうなるか見てみましょう。

n=4k+1、4k+2 と書けるということですね。すると、

S=(4k+1)(4k+1+1)/2=(4k+1)(2k+1)

これは積の二つの因子が奇数ですから積も奇数になりますね。つまりSは奇数になります。

4k+2の場合には、

S=(4k+2)(4k+2+1)/2=(2k+1)(4k+3)

ですから、Sはやはり二つの奇数の積となり奇数です。

つまり次のパターンができました。

*nが4でわって余りが0または3の時   →    Sは偶数

*nが4でわって余りが1または2の時   →    Sは奇数

これですべての場合を尽くしていますから、論理的に逆方向の矢印も成り立ちます。(なぜだかわかりますか?)

つまり、Sが偶数ならば、nは4で割ると余りが0または3となります。

泥臭いやり方をした方が、結局数学が良くわかると思ってこういう方法を選びましたが、もう少しエレガントにやりたければ、次のようにもできますね。

S=n(n+1)/2

です。n(n+1)は二つの連続する数です。つまり偶数と奇数になります。

nが偶数だとするとn+1は奇数になります。したがって2で割り切れません。つまりn/2 が2で割り切れることになります。ということは、nが4で割り切れるということですね。

n+1 が偶数だとすると n は奇数です。nは2で割り切れませんから、(n+1)/2 が2で割り切れることになります。つまり(n+1)が4で割り切れます。nは4で割ると余りが-1、つまり余りが3となります。

皆さんはどっちのやり方がフィーリングにあっていますか?

 

(3)をやってみましょう。

nを8で割ると余りは、0から7までありますね。これを(2)でやったように、一つ一つ計算します。

n=8k、8k+1、・・・・・、8k+7

と置いて(2)の時のように計算してみます。長くなるのでここには書きませんから皆さん自分でやってみてください。すると、

*余りが0または7の時   →  Sは4の倍数

*余りがそのほかの時    →  Sは4の倍数ではない

というのが出てきますから、(2)と同じように解決できます。

ここも(2)の時のエレガントな解と同じやり方もできますよ。

 n(n+1)/2 が4の倍数ということは、n(n+1)が8の倍数となることを使って(2)のエレガントな回答と同じやり方をすれば簡単に出てきます。

 

どうですか皆さん、数論は数学の女王、実感できましたか?



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