論理

レベル:大学入試

こんにちは、皆さん。数学担当のぎよろめです。お元気ですか。 受験生の皆さんはいよいよ後半戦の追い込みに突入する季節となりましたね。 今日は大学入試問題をやってみましょう。

 

京都薬科大学入試問題
  問題

周囲の長さが18センチで、面積が9センチ平方以上であるような直角三角形の斜辺の長さ X の範囲を求めよ。



解決への道筋

最後に確認するという手続きを怠ると、せっかく頑張ってやった推論も、真理ではなくなってしまいます。必要条件の流れで進めて最後に出てきた解が最初の方程式の根であるかどうかを確認しましょう。

 

【解説】

周囲の長さが18センチの三角形ですから、それを、a,b,x とおきましょう。x は目標の範囲を求める斜辺です。

まず辺の長さの和が18センチですから、

a+b+x=18

これも単なる必要条件で、この方程式を満たす (a,b,x) の数の組が必ずしも三角形の辺を構成はしませんね。

例えば (1,1,16)なる数の組は、わが18センチになるという条件を満たしますが、こうした三角形は存在しません。(何故だかわかりますか?)

 

さて問題になっているのは直角三角形ですが、この時三つの辺はピタゴラスの定理で、

a²+b² = x²

を満たします。

この条件を満たす数の組 (a,b,x) はいつも直角三角形を構成します。(何故だかわかりますか?)

a+b+x=18

ですから、

b=18-a-x

としてこれをピタゴラスの定理の式に代入して b を消去してa の二次方程式を求めます。

a²-(18-x)a+162-18x = 0

判別式がゼロ以上ならこの方程式は a の実根解をもちます。その条件は、

D = (18-x)²-4(162-18x)

つまり、

x² + 36 x -324 ≧0

これは簡単な計算で、

x ≦ -18 - 18√2

x  ≧  -18 + 18 √2

いま x は三角形の辺ですから正の部分だけを取ります。

 x ≧ -18 + 18√2

この条件の下で a は実根を持ちます。

a=(18-x)±√        x²+36x-324

すると、a + b = 18 – x ですから、

b=(18-x)±√        x²+36x-324

さてこれで求める三角形の辺の組の候補が求まりました。 ピタゴラスの定理で

a¹+b² = x²

が確かめられますから、この三つの組が直角三角形の組を構成していることがわかります。

もちろん、a,b,x は全て正です。

 

さてもう一つ条件がありましたね。三角形の面積です。これが9センチ平方以上です。 面積を計算してみましょう。

 

面積 S = ab/2 = (162 – 18x)/2

この不等式を解くと、 x ≦ 8

求める x の範囲が出てきましたね。

そしてこの範囲のx については対応する a, b のペアも求められて直角三角形を構成することも確かめてありますね。

 

したがって求める  x の範囲は、

18 ( √2-1 ) ≦ x ≦ 8

どうですかみなさん。推論をするときの要領が飲み込めてきましたか? 

 

実生活でも、メディアの情報を聞く時も、この必要条件、十分条件、必要十分条件をきちんと区別して自分で考えたり人の話を聞かないと、出てきた結論は真理とは程遠いものになってしまいますね。



数学TOPへ




ABOUT US

ルシディチュード―灯台教養学部へようこそ。このサイトは、一般教養を学べる無料オンラインサイトです。Luciditude ルシディチュード= Lucid (明晰な、明快な)+ -(i)tude(状態、性質)。“すべての人の灯台としての教養を”をコンセプトに、大人も子どもも、ご家族みんなで、わかりやすく幅広く学べる一般教養をご紹介します。同時に、キャリア形成に役立つ能力開発についても発信します。雑談知識のインプット、生涯学習としてご活用ください。数学と英語は受験問題と解説を掲載しています。受験生はもちろん、受験生でない皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

>>read more