数と式

レベル:大学入試

こんにちはみなさん。数学担当のぎょろめです。今回は1996年の岐阜大学の問題をやってみましょう。

 

岐阜大学入試問題
  問題

実数 x に対して [x] は x を越えない最大の整数を表す。

(1)実数 a は a ≧1 であれば次の条件 (C) を満足することを示せ。

条件(C) : すべての0以上の実数 x,y に対して、

[x+y] + a > 2 √xy

(2)この条件(C)を満足する実数 a の中で a = 1 は最小であることを示せ。



解決への道筋

問題がある時に、それをそのままうのみにせずに、自分にとってやりやすいように定式化しなおして考えてみること。

 

【解説】

前回前々回の問題で、ある種の数たちの限界を求める問題がありましたね。ここでもこの問題を次のように変形してみると問題の本質が見えてくるかもしれません。         

[ x+y ] - 2 √xy

x,y が0以上の実数を動くときに、その範囲を求める問題と考えるのです。

ガウスの記号 [ ] の定義によって次のように書けますね。        

x + y = [x+y] + t

ここで、t は x+y の小数部分です。ですから        

0 ≦ t < 1

従って問題の式は次のように書けますね。        

[x+y] – 2√ xy = x+y – t – 2√xy = (√x - √y)² – t

(   ) の中は実数ですから、その二乗は常に0以上ですね。大きくするのは、例えばyを固定してxをどんどんと大きくすればいくらでも大きくできますから、この式の最大のほうは限界がないことがわかります。最小のほうは (  )の部分がゼロになり、t が最大になるようにすればよいことがわかりますね。t については、        

0 ≦ t <1 ですから、     

 [x+y ] - 2√xy >-1

となることがわかります。t はいくらでも 1 に近づけますが 1にはなれませんから、ここではこの≦は等号にはなりません。

ここまで来れば、プラスとマイナスがひっくり返っていますから気を付けないと勘違いしますが、問題にある a の範囲に書き直すのはわけないですね。

つまり、      

[x + y ] - √xy > -1 ≧ -a

すなわち、     

-1 ≧ -a

 左右逆にすれば、    

a ≧ 1

 これで問題の (1)と(2)が一挙に解けましたね。

 

出されている問題を、そのままうのみにしてやる必要はなくて、全体を自分で考えなおしてみるということも強力な手段となるということが見えましたか?

 

すっかり秋らしくなってきました。皆さんくれぐれもお元気で。



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