集合と論理

レベル:大学入試

だいぶ秋らしくなってきましたね。皆さんお元気ですか?ぎょろめです。

今日は落ち着いてやれば何でもないけど慌てると混乱して失敗する問題をやってみましょう。

 

京都薬科大学入試問題
  問題           

リンゴ18個、柿15個、梨13個を40人にわけました。リンゴだけもらった人が9人、柿だけもらった人が8人、梨だけもらった人が5人でした。一人がどの種類の果物も2個以上はもらいませんでした。 この時、リンゴ、柿、梨を1個づつもらった人は[    ]人以下であり、1個ももらわない人は [    ]人以下である。



解決への道筋

リンゴをもらった人、柿をもらった人、梨をもらった人を、それぞれの円であらわして、図のように各部分の人の数を記号で表示してみましょう。

 

【解説】

図示してみると、こんな形でできあがると思います。

    

ルシディチュード―灯台教養学部

つまり、リンゴをもらった人は全部で18人、そのうちリンゴだけをもらった人が9人です。柿をもらった人が15人、そのうち柿だけをもらった人が8人です。梨をもらった人が全部で13人、そのうち梨だけをもらった人が5人です。 a は柿とリンゴをもらった人、b はリンゴと梨をもらった人、c は柿と梨をもらった人、 d はリンゴと柿と梨をもらった人です。 eは何ももらわなかった人です。

すると果物の数から次の等式が出てきます。

a+b+d+9=18

 a+c+d+8=15

 b+c+d+5=13

すなわち、

a+b+d=9

a+c+d=7

b+c+d=8

この連立方程式の0以上の整数解を調べればよいわけです。未知数の数に比べて方程式の数が一つ少ないので一意的な解が出てこないと思われるわけですね。

そういう時は何か一つ未知数を選んでそれをパラメーターとして使いのころの未知数に対する方程式と考えてみましょう。

 a+b=9-d

 a+c=7-d

b+c=8-d

これをa,b,c に関する方程式と考えて解いてみましょう。

a,b,c に関して対称になっていますから、それを利用して、まず全部の方程式を足して見ます。すると、

2(a+b+c)=24-3d

すなわち、

a+b+c=12-(3/2)d

となります。a,b,c,d は全部0以上の整数ですから、ここで言えることが、まずd は偶数でなくてはなりません。

d=2t

と置いてみましょう。ここで、 t は0以上の整数です。

a+b+c=12-3t

これを使って、a,b,c を求めてみます。すると、

a=4-t

b=5-t

c=3-t

a,b,c はすべて0以上の整数でしたから、t≦3 が出てきます。 d=2t でしたから、

0≦d≦6

次に三個の丸の中の数と e を足したものが40になるはずですから、

9+8+5+a+b+c+d+e=40

従って、

=t+6≦9

これで一応空欄に入れるべき答えが見つかりましたね。

しかしここで皆さんに考えておいてもらいたいのは、これでよいのでしょうか?ということです。

もちろん今までの流れを見ればほとんど明らかなことなのですが、この≦が最良のものかということですね。

つまり、この≦を満たすtに対する解が存在しなければ、求める≦の限界はもっと小さくなるはずです。

例えば、[ ]の中に入れる数として40あるいはそれ以上に大きい100万などを入れれば不等号は成り立つわけです。

それでは意味がありませんから、最良の不等号の限界を求めることが大切です。それには、その≦の限界に達するケースがあるということを、確かめておく必要があります。

それは今の回答の流れで、

0≦t≦3

をみたすすべてのtにたいして対応する解 a,b,d が必要な条件を満たしていることからわかりますね。

 

それでは次回まで、皆さんお元気で、ごきげんよう!



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