数列と論理

レベル:大学入試

皆さんこんにちは。お元気ですか。ぎよろめ先生です。最近家の近くに野良猫が集まるようになって、なかなかかわいいものがあります。

今日は漸化式の問題をやってみましょう。

漸化式というと、フィボナッチ数列やハノイの塔の問題が有名ですね。

フィボナッチ数列は自然界の中にいたるところに現れてくる不思議な数列ですね。これらを詳しく説明すると長くなりますので次の機会にすることとして、ここではいくつかの例だけを挙げておきますから皆さん自分でいろいろと想像して楽しんでください。

フィボナッチ数列は金融にも出てくるくらいいろんなところで出てきますが、ここではウサギの子供の増え方を考えることにします。

  問題

一つがいのウサギがまずいます。この一つがいのウサギは毎月一つがいの子供を産むとします。産まれた一つがいのウサギは産まれて二か月目からまた一つがいの子供を産み始めます。 さて、この時に、毎月ウサギは何つがいになってゆくのでしょうか?


そんなに難しくはありませんから落ち着いて考えてみてください。

二つ目がハノイの塔の問題です。

図のように3つに区切られた区画の一つに大きい円盤から小さい円盤へといくつかの円盤が積んであるときに、この円盤をそっくり別の端まで移動するという問題で規則は次のようになっています。

ハノイの塔|数学|ルシディチュード-灯台教養学部

*一度に円盤は一個ずつしか動かせない。

*三つの区画の外に円盤を置くことは許されない。

*小円盤の上に大円盤を乗せてはならない。

この規則にしたがって、次の問題にトライしてみましょう。

  問題

n個の円盤が積み重ねてある時、何回で別の端まで移動させることができるかをnの式で表しなさい。


皆さん、自分でやってみてください。

それでは今日の問題をやってみましょう。

 

名古屋大学入試問題
  問題

数列an があって、全てのn について、初項 a1 から第n項までの和が (an +1/4)n に等しいとする。

(1) an がすべて正と仮定した時に、一般項 an を求めよ。

(2) 最初の100項のうち、一つだけが負で残りはすべて正とするときに a100 を求めよ。


 

【解説】

どうですか、皆さん。何となく方針がたちましたか?

立たない時はまず、頭の中で抽象的に考えていないで、具体的に書いてみることですね。

a1 + a2 +……+ an = ( an + 1/4) 2

a1 + a2 +……+an+1 =( an+1 +1/4)2

下の式から上の式を辺ごとに引くと、

an+12 - an2 - (1/2)( an+1 + an ) =0

( an+1 + an ) ( an+1 - an -1/2 ) = 0

ここまで準備すると問題をアタックできるところまで来ましたね。

 

(1)では条件より、全ての an  が正ですから,   

( an+1 + an ) ≠ 0  

したがって、 この場合には、

( an+1 - an -1/2 ) = 0   

an+1  = an +1/2

これは等差 1/2 の等差数列ですからa1 を求めるのは簡単ですね。

初項 a1 については、初項 a1 から第n項までの和が (an +1/4)a2 に等しい、を使って、  

a1   =( a1 +1/4)2 = a12 + 1/2 a1  +1/16

ですから、

(  a1   - 1/4)2 =0

従って、  

a1  =1/4

これで初項も公差もわかりましたから、  

an  =(1/4)(2n – 1)

 

それでは(2)をアタックしましょう。

こういう場合も頭の中できれいな回答を出そうと抽象的に考えているとなかなかイメージが湧いてきませんから、いくつか具体的にやってみることです。そこから一般論が出てきます。

最初の100項のうち一つだけが負なのですから、まず a2 が負だとしてみましょう。すると、

( an+1 + an ) ( an+1 - an -1/2 ) = 0

の第二項が負ですから、  

( an+1 + an )   =0

がわかります。

従って、  

a2  + a1 =0

a2 = - a1 = -(1/4)

これ以後は全部正ですから、

an+1    =  an  +1/2

が使えますから、  a100 が簡単に出せて、  

a100 = 195/4

 

次に第3項以下にただ一つ負の項があるとします。それを ak+1 とします。従って、

k+1 ≧ 3

すると  ak までは、  

an+1    =  an  +1/2

が成り立ちますから、  

ak = (2k – 1)/2

ak+1 については、

( an+1 + an )=0

( an+1 - an -1/2 ) = 0

のどちらかが成り立ちますが、      

an+1  = an +1/2

ですと、 ak+1が負であるという条件に反しますから、    

ak+1  = - ak

さて、これを基に a100を計算しましょう。   

ak+1 = -ak = - (2k – 1)/4 ≦ -(3/4)

従って、

an+1  =  an +1/2

では ak+2 が正になりませんから、

( an+1  + an  )=0

従って、     

ak+2 = -ak+1  =(2k – 1)/4

するとその後はすべて正ですから、単なる等差数列の部分和として簡単に求まります。

ak+3=k+2+1/2

ak+4=k+3+1/2

・・・

a100=k+99+1/2

数列と論理|数学|ルシディチュード―灯台教養学部

ak+100=k+2+1/2(98-k)

左項と右項をそれぞれ加算すると、ほとんど全部消去されて、     

a100  = 195/4

 

途中に負の項があるという現象に関係のない結果が出てきましたね。

今の議論ですと、 (k+1)=100の場合が落ちてしまいますから、この場合には、 (k+1)=100として計算すると

ak+1 = - ak  = - (2k – 1)/4 =-(197/4)

となります。

 

どうですか皆さん、こつこつ場合分けして考えると少しもむつかしくなくイマジネーションが湧いてくるというところが体得できてきましたか?



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